旅とカメラとオートバイと

旅の悦楽

僕にとって旅とは悦楽だ。通信機器、移動手段が著しく発達した現代において、もう旅なんて呼び方は大げさなのかもしれない。それでも金泉寺や仁摩で出会ったおじさん達、長岳寺で僕の足元から離れようとしなかった野良猫、桜島フェリーの上で、少女と交わした視線。彼らと共有した時間は僕だけのものだ。もしかしたら誰が一度物語を完結させたのかもしれないその場所で、再び僕らが繰り広げるそれそのものが、僕にとっての「旅の悦楽」なのであります。

阿闍梨餅

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#4195

京都の名菓の一つである阿闍梨餅。
嫁さんの好物なので時々買って帰るんだけど、その時の喜び様が結構すごいので機嫌を取りたい時は多めに買って帰る。

明日から家族旅行に出かける予定なので、blogは少しお休みします。
今年の夏は曇り空や雨が降る日が多くてパッとしない日が多いのだけど、せめて旅行期間中は晴れてほしいなぁ。



RICOH GXR/G.ZUIKO AUTO-W35mmF2.8

夜の交差点

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#4194

郷里の幼馴染がお見合いの為に、よく京都までやってくるようになり、その帰りに二人でちょくちょく飲むようになった。

何十回のお見合いの末、ようやく馬が合う女性と付き合い始めたようだが「結婚することが目的のお見合いだから、その人の事を本当に好きだかどうだかわからない。」と幼馴染はため息交じりに漏らした。

「相手だって俺の事好きなんだかどうだか・・・。」と言いながら、あの時こう言えばよかったとか、あーすればよかったとか言いながら、時々なるメールの音に一喜一憂している幼馴染を見て、僕は「始まりはどうであれ、それってもう恋愛してるんじゃないの?」と思ったんだけど。



RICOH GXR/G.ZUIKO AUTO-W35mmF2.8

下賀茂納涼古本まつり

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#4193

京都では各季節毎に、古本祭りがおこなわれるんだけど、その中でも最大規模なのが、夏に下賀茂神社で行われる「下賀茂納涼古本まつり」です。

昼過ぎから参加して3時間くらい粘りましたが8月の炎天下の中、約80万冊の古本を相手に、お気に入りのものを見つけるのはなかなか体力が要ります。他のお客さんも団扇を片手に、汗だくになりながら本を選んでいましたね。

僕はお目当ての本を見つける事は出来ませんでしたが、好みの本を2冊購入しました。

何を購入したかは書きません。自分の読む本の傾向を知られるっていうのは、性癖を知られるのと同じくらい恥ずかしい気がするのは僕だけでしょうか。



RICOH GXR/G.ZUIKO AUTO-W35mmF2.5

瀞ホテルに行ってきました。その6

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#4192

 今思えば、瀞ホテルでハヤシライスを食べ損ねた事が、不幸の始まりだったなぁと思います。

 帰り道、どうしても空腹に耐えきれず、とある村の、目についた喫茶店に立ち寄りました。
よく見ると看板には「ライダーズカフェ」と書かれていたので、オートバイ海苔ならなんか特典でもあるのかなと期待しながら店内へ。
 広い店内にはバーカウンターと大きな木製の切りっぱなしのテーブルが三つほどあって、そのカウンターにはチェックのウエスタンシャツにブーツカットのジーンズ、カラフルなベースボールキャップを被ったおじいさんとたぶんその奥さんであろうおばちゃんが立っていました。多分二人でこのライダーズカフェを営んでいるのでしょう。

 客は僕一人だったので、適当に座ってヘルメットとグローブを置くと、先ほどのおじいさんがが水を運んできました。僕は適当にカレーライスを注文してから「お若いですね~。」と僕が笑いかけました。おじいさんは煙草に火をつけながら、僕の席の前に座り、色々話しかけてくれます。
 
 おじいさんは御年78歳。ハーレーのクラブチームに入っていて、サイドカ-付のハーレーに乗っているのだとか。
「サイドカーもなかなかいいよ、あれで色々なところに行ったなぁ~。」
と遠い目で話すおじいちゃん。
「サイドカーはリアシートと違ってパッセンジャーも楽でいいでしょうね。」
とおばちゃんの方を見ると、カレーライスを運んできたおばちゃんは僕の横に座り、
「この人、一度も隣に乗せてくれたことないのよ。何処にも連れて行ってもらったことないわ~」
とぼやきはじめました。

「あんた、いったい誰乗せてあっちこっちいっとったんや~!!」

と心の中で、とぼけた顔で明後日の方向を向いているおじいさんにツッコミを入れてみたものの聞こえるはずもなく。そこからは、おばちゃんのおじいさんへの愚痴が止まりません。

「大体、ハーレー買う時に私に何の相談もなく買って。いつでもなんでも事後報告。乗せたる乗せたる言われてもう何十年たったかしら。こんなおばちゃんになってしもうたわ。あ~あ、もうこのままどこへも行けずに死ぬんやろうな~。」
無言で煙草を吸い続けるおじいさんと、おじいちゃんへの愚痴を言い続けるおばちゃんに挟まれて僕は、適当に相槌を打ちながら黙々とカレーライスを食べましたが、その時のカレーの味は覚えていません。すぐにカレーライスを平らげ、店を出ようと目論みましたが、おじいさんの「コーヒーサービスしたるわ。」とありがた迷惑な親切を断りきれず、僕はこの後も、おばちゃんの愚痴を延々と聞かされる羽目になりました。

 コーヒーも一気に飲み干し、這う這うの体でお店を出ると外は薄暗くなり始めていて、また雨が降り始めました。僕はオートバイを駐輪場に置いたまま、少し先のバス停の軒下まで歩き、やはり煙草に火をつけました。休憩に入ったはずの喫茶店で、身も心も疲弊してしまいました。こんな時はやっぱり煙草を吸いながら黄昏るのが一番です。
 十分黄昏た後は、短くなった煙草の火を消して「うぉっし。」と一人気合を入れると、再びオートバイに跨り、雨の降る中をゆっくりと帰途につきました。


瀞ホテルに行ってきました。(了)


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瀞ホテルに行ってきました。その5

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#4189

#4190

#4191

雨が降っていないうちに少しでも距離を稼ぐ為、空腹を我慢しながら、必死にオートバイを走らせました。
が、走り出して30分もしないうちに雨粒がヘルメットのシールドに落ち、滲みのように広がり始めます。

機上から恨めしく空を見上げると進行方向は雨雲が切れていて、青空が垣間見れました。
「多分にわか雨だろう。」と、空を塞ぐように大きく伸びた木々の袂にオートバイを寄せて、雨をやり過ごします。

ヘルメットを脱いで、ライダースのポケットの中でぐちゃっと形の崩れた煙草を取り出し、火をつけました。
車通りの殆どない薄暗い峠道の中に煙草の紫煙が、うっすら浮かび上がりました。
それを見ながらぼんやりするのが僕の幸せな時間です。

この一本を吸う事で、ごちゃごちゃした頭の中を一旦リセットできて、次の事を考えられるようになります。
禁煙外来の先生には「それは錯覚です。」と散々言われましたが、いったん手を停めて、煙草を吸うと気怠くなって、ぼんやりその作業の行程を振り返ったり、次の行程について考える時間ができるのは、やはり煙草あっての事なのです。
煙草を吸う人は、それで1日のリズムを作っていると思います。

嫌煙ブームが広がり、何かと肩身の狭い思いをしながらも、「やはりこの1本は止められない。」
ずっとそう思ってきたのだけど、事情があって、泣く泣く禁煙せざるを得なくなりました。

翌日から禁煙外来に通う予定になっていたので、たぶんこれが最後になるだろうと、女々しくも写真に1枚撮りおさめる事にしました。

煙草を2本ほど吸っている間に、雨は止んで青空が広がり始めました。
自宅までの距離はまだまだありましたが、オートバイの付属している時計は16時を少し回っていました。

それを見ながら「うぉっし。」とひとり呟きながら、煙草の火を消して、オートバイに跨りました。



RICOH GXR/G.ZUIKO AUTO-W28mmF3.5