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能登半島に行ってきました。その1

#2511

1月末、僕は能登半島にいた。

羽咋から輪島へつ続く国道249号線から逸れて、寂しいだけの県道を抜けると上大沢集落。
集落の街灯が灯りはじめる頃、上大沢の散策を終えて、輪島方面へと車を走らせた。

アタケ岬へと続く海岸線は右へ左へと曲がりくねっており、辺りの夕闇も手伝って先が見通せなくなっていた。
車のヘッドライトを頼りに慎重にハンドルを握る。
だけどそんな心配をよそに、対向車と出会うことは全くなかった。

日本海から吹き付ける風は強く、僕の車を揺らして、時折ハンドルが振れる。
岸壁に打ち寄せる波は荒々しく、打ち寄せるというよりは自らその身を叩きつけているという表現の方が適切に思えた。

適当な空き地を見つけて車を停める。
僕はジャケットのファスナーを首元までしっかりあげると、カメラを携え車を降りた。
辺りには腹の底に響いてくるような波の音と、僕の歩調に合わせてブーツの底が砂利を踏みしめる音だけ。

錆びついたガードレールに大腿部を擦り付けてファインダーを覗きこむ。
300ミリ、ISO1600の絞り解放でSS1/15。辺りの暗さから考えて、まともに撮れる気はしなかった。

それでも波しぶきに向かってレンズを向ける。
ジャケットのポケットで温められていた手は、湿気を含んだ風にさらされるとすぐに冷たくなって、とても痛かった。


OLYMPUS OM-D EM-1/ズイコーデジタル40-150ミリ
石川・輪島市   2015.1