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旅とカメラとオートバイと

旅の悦楽

僕にとって旅とは悦楽だ。通信機器、移動手段が著しく発達した現代において、もう旅なんて呼び方は大げさなのかもしれない。それでも金泉寺や仁摩で出会ったおじさん達、長岳寺で僕の足元から離れようとしなかった野良猫、桜島フェリーの上で、少女と交わした視線。彼らと共有した時間は僕だけのものだ。もしかしたら誰が一度物語を完結させたのかもしれないその場所で、再び僕らが繰り広げるそれそのものが、僕にとっての「旅の悦楽」なのであります。

ON THE ROAD 8

Posted by yasu1995 on   0 comments   0 trackback

#3200

2012年、夏。

京都から山口まで、125ccのスクーターで走るという酔狂な旅をした。
限られた夏季休暇の中、勿論高速道路は利用できないから常に時間との戦いだった。

写真を撮る以外は常に走り続けた。
紫外線と向かい風で目はドライアイになり、途中のドラッグストアで目薬を買い求めた。
二の腕は軽いやけど状態で温泉にゆっくりつかることが出来なかった。
強い口喝を覚えては水筒のお茶を飲みほして、空になると自販機で買ったお茶を何度も何度も継ぎ足した。

そうして往復2000kmを超す行程を走り続けた。

山陰と言うと言葉のとおり、日本の裏側と言うイメージが先行して、開けてしまった山陽地方に比べると地味なイメージが強い。
が、そこが山陰の特色でもある。

たとえば日本海。
荒々しい岩礁と断崖が続くと思えば、穏やかに波打つ浜辺があり、そこには独特の赤瓦の屋根を光らせた入り江の集落がある。

たとえば中国山地。
その山間に入っていけば、鄙びた温泉やひっそりと息づく町のたたずまいは、初めて訪れた者にもどこか遠く懐かしい記憶につながる様な、そんな印象を与えてくれる。

この旅では、GRの他に50ミリのレンズを付けたNikonのフィルムカメラしか携帯しなかったが、それがかえって正解だったように思う。
きっとズームレンズなんか持っていったら、撮りたいものが多すぎて絞りきれずに、先に進むことなんて出来なかっただろうから。



Nikon F2/ニッコール50ミリ   Kodak Tri-X
島根・浜田市   2012.8

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