瀬戸内の海道を巡ってきました。その6
三日目の朝を今治で迎える。
一晩お世話になったサンライズ糸山の部屋から見た来島海峡大橋。
サンライズ糸山はしまなみ海道のサイクリングターミナルの一つで、宿泊施設もある他、レンタルサイクルもやっている。
勿論オートバイ海苔も歓迎の宿だ。
部屋からは来島海峡大橋を見る事が出来て、ご機嫌な宿だった。
今治から菊間、そして松山を目指す。
途中、左のキャブからのガソリン漏れに気づく。以前にもあったトラブルで、キャブの中でゴミがフロートの部分に詰まるとこんな症状を起こす。
道端でキャブをばらして、ガスケットに問題がない事を確認し、軽く清掃。
目の前には複雑に配管が入り組んだ工場。
あとで知ったんだけど、ここは工場萌えな人にとって有名な夜景スポットらしい。
はまかぜ海道は、国道196号線経由で、今治から松山の道後温泉までの約50kmとされている。
道後まで走るつもりだったけど、松山市内に近づくにつれ、ものすごい渋滞。
地図とにらめっこしながら抜け道を探すが、どこを走っても車車車・・・。
いい加減嫌気がさして、道後温泉はパス。(どうせ入浴する気もないしね。)
いよいよ最後の海道へと向かうことにした。
最後の海道「せとかぜ海道」は、ゆうやけこやけライン事、国道378号線と、九州方面へと伸びる佐田岬メロディライン事、国道197号線をつないで走る。
勿論その終点は、佐田岬だ。
その途中にあるのが下灘駅。僕がこの旅で一番楽しみにしていた場所だ。
一応水準器で水平をとったつもりだけど(たぶん)なんだか左肩下がりで写ってしまった。
だから駅のホームは、感覚で水平をとりました。
生憎薄曇りの天気だったけど、伊予灘が見渡せる素晴らしいホームだった。
眼前に海を見渡せる駅として、昔、山陰で見た田儀駅や東北の驫木駅を思い出した。
映画「男はつらいよ。」でも登場したこの下灘駅。
寅さんこと渥美清が、伊予灘をバックに、このベンチで荷物を枕に寝そべっているシーンがとても良くて、連れがいたら同じように撮ったのになぁと思ってみたり。
電車の本数も少なかったけど、タイミングよくやってきたので一枚。
目の前に停車するのかなぁと思ったら、随分先で停車した(笑)
国道378号線は交通量も少なく、穏やかな伊予灘を見ながら走ることが出来る素晴らしい道だった。
夕暮れ時に走ればさぞかしきれいなんだろうなぁ。
国道197号線沿いにあるせと風の丘パーク。
稜線に沿って「ダイワハウス」と書かれた巨大な風車が立っていて、景気よくブンブン回っていた。
佐田岬に近づくにつれ、道は細くなり2車線が1車線となりそのうち、オートバイ同士ですらすれ違うのも気を使うくらいに細くなる。
対向車に気を使いながら、なんとか岬付近まで到達すると、あと2kmの地点で、通行時間規制がかかっていた。
その時12時50分。この先は13時から15時まで通行止め。
という事は、佐田岬まで進むことは出来るが、進んでしまうと、その後は15時まで帰ってこれないという事になる。
今晩はここから100km以上離れた、四国カルスト付近でキャンプをする予定になっていたので時間に余裕はない。
あと2kmという距離がものすごく遠いように感じた一瞬だった。
海道制覇のフィナーレは、佐田岬で迎えることが出来ず、その手前の三崎漁港となってしまった。
これは本当に悔しかった。
余談だが、この港ではあちらこちらで海産物の幟が立っていたのに、天邪鬼な僕は「焼きたてパン」の幟に誘われ、なぜかパン屋さんでカレーパンとドーナツを買った。
これが、今まで食べたことのないくらいまず・・・やめとこう。
とりあえずついていない時は、何をしてもついていないという事です。
OLYMPUS OM-D EM-1/ズイコーデジタル12-40ミリ