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瀞ホテルに行ってきました。その5

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雨が降っていないうちに少しでも距離を稼ぐ為、空腹を我慢しながら、必死にオートバイを走らせました。
が、走り出して30分もしないうちに雨粒がヘルメットのシールドに落ち、滲みのように広がり始めます。

機上から恨めしく空を見上げると進行方向は雨雲が切れていて、青空が垣間見れました。
「多分にわか雨だろう。」と、空を塞ぐように大きく伸びた木々の袂にオートバイを寄せて、雨をやり過ごします。

ヘルメットを脱いで、ライダースのポケットの中でぐちゃっと形の崩れた煙草を取り出し、火をつけました。
車通りの殆どない薄暗い峠道の中に煙草の紫煙が、うっすら浮かび上がりました。
それを見ながらぼんやりするのが僕の幸せな時間です。

この一本を吸う事で、ごちゃごちゃした頭の中を一旦リセットできて、次の事を考えられるようになります。
禁煙外来の先生には「それは錯覚です。」と散々言われましたが、いったん手を停めて、煙草を吸うと気怠くなって、ぼんやりその作業の行程を振り返ったり、次の行程について考える時間ができるのは、やはり煙草あっての事なのです。
煙草を吸う人は、それで1日のリズムを作っていると思います。

嫌煙ブームが広がり、何かと肩身の狭い思いをしながらも、「やはりこの1本は止められない。」
ずっとそう思ってきたのだけど、事情があって、泣く泣く禁煙せざるを得なくなりました。

翌日から禁煙を本格的に開始する事になっていたので、たぶんこれが最後になるだろうと、女々しくも写真に1枚撮りおさめる事にしました。

煙草を2本ほど吸っている間に、雨は止んで青空が広がり始めました。
自宅までの距離はまだまだありましたが、オートバイの付属している時計は16時を少し回っていました。

それを見ながら「うぉっし。」とひとり呟きながら、煙草の火を消して、オートバイに跨りました。



RICOH GXR/G.ZUIKO AUTO-W28mmF3.5

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